近年、待機児童問題が話題になることが多くなってきました。
その大きな理由の一つは、保育士不足にあります!特に大都会では、多くの保育士が必要とされています。
なので、保育士になりたい方は、今こそチャンスです!
今回は、子育ての応援団の一人である保育士になるための勉強法やその準備方法について紹介します。
これから保育士になりたいなと思っておられる方、保育士さんってどんな勉強をしているんだろうと思われている方はぜひ参考にしてください。
1.保育士になる方法は大きく分けて2種類
保育士になりたい方、大きく分けて二つの方法があります:
- 保育士の養成校に入学し、必要な単位を取得し卒業する
- 独学で保育士資格を取得する
それぞれ詳しく説明していきます。
保育士の養成校に入学し、必要な単位を取得し卒業する
この方法は「保育士の養成校に入学し、その中で保育士としての知識や技術を習得し保育士の国家試験を受験せずに、保育士になる」方法です。
「えっ!保育士の国家試験を受けなくても保育士になれるなら楽勝かも!」
思われたかもしれません。しかし、この方法にはメリット・デメリットがあります。それぞれを見ていきます。
<メリット>
① 保育士の国家試験を受験せずに保育士を取得することができる。
② 養成校の単位の取り方次第で幼稚園教諭の教員免許も同時取得が可能。
幼稚園の先生になりたいと思っている方も養成校のメリットがある。
③ 養成校のカリキュラムに実習が組み込まれている。
(通常、保育士と幼稚園教諭を取得する場合、保育園幼稚園の両方に実習に行くことになります。)
④ 就職にむけてのサポートが期待できる
<デメリット>
① 高校卒業後、大学や短大の幼児教育科に進学することになるため、
ある程度の学力と学費を準備する必要がある。
② 独学とは異なり、自分のペースで勉強することが難しい。
保育士資格を取得するための必要単位の取得、ピアノ、などはすべて講義の中に組み込まれており、それぞれの単位の取得ができなければならない。(1単位でも足りなければ取得不可となる)
③ 養成校に通う場合、保育士資格を取得するのに2~4年かかる。
独学で保育士資格を取得する
<メリット>
① 現在、保育現場で就労中などの人は自分のペースで勉強を進めることができる。
保育現場で勤務している人は、試験内容もより頭に入りやすい。
<デメリット>
① 保育士資格の合格率は、約2割程度。
保育士の国家資格を取得するというモチベーションの継続できなければならない。
② 国家試験受験にむけてのスケジュールを自分で計画しなければならない。
③ 保育士の勉強内容は多岐にわたるため。
その一つひとつを自分で工夫してこなさなければならない。
④ 保育実習先を自分で確保しなければならない。
ここまで見ていくと、保育士資格取得のいずれの道もそれぞれメリットとデメリットがあることが分かりました。
今後、保育士を目指す方は、自分はどちらの方法での資格取得を目指すのかまずは考える必要があります。
保育士養成校の全国一覧はこちら
2.受験資格と合格率、試験科目について
保育士の試験は、年2回で春と夏に行われます。
筆記試験は2日間、筆記試験合格後の実技試験は1日かかって行われます。
試験科目は以下のとおりです。受験資格の確認はこちら。
学科試験
- 保育原理
- 教育原理及び社会的養護
- 児童家庭福祉
- 社会福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
実技試験
実技試験については、保育実習実技について行われます。
合格点は、試験の点数全体の6割で、合格率は、だいたい2割といわれています。
また、一度合格した科目については、3年間の合格有効期間があるため、特に独学での保育士資格を目指す方については3年間で全科目の合格を目指すなど計画的に学習を進めることが良いかと思います。
全国保育士養成協会のホームページはこちら。
国家試験を受験される方は、過去問をひとすら解くことが合格への近道です。
ここでは、保育士の国家試験受験のための申請方法や過去問を掲載しています。
ぜひ、参考にしてください。
3.保育士養成校での単位取得のポイントと勉強法
私は、保育士資格を取得するにあたり、短期大学の保育士養成校で学びました。
養成校での資格取得を目指すと、学費だけではなく、ある程度の時間も要しますが「保育士の国家試験を受験しなくても保育士資格を取得できる」というところにひかれ入学しました。
今回は、私の保育士を取得するまでの単位取得のポイントと勉強法についてお話します。
学科科目の履修について
保育原理や教育原理などいわゆる机上の学習科目だと思っても大丈夫です。
・ 養成校のカリキュラムに沿い、単位をきちんと取得していく。
通常の大学などでは、自分で単位を登録するが、養成校はあらかじめ取らなければならない単位が決まっていることが多い。
・ きちんと授業に出席し、各講義の試験でも一定の成績を収めることは必須。
(イメージ的には高校の授業に出ている感じ)
・ 講義ノートは丁寧に書き、定期試験で赤点など取らないように心がける。
ピアノについて
ピアノは、「バイエル修了程度」とよく言われています。
養成校の講義の中にピアノの授業や試験も組み込まれています。小学生くらいの時まではピアノを習っていたという人については、まず、その教材を復習することでピアノを弾くことになれることになると思います。
また、ピアノは全くの弾いたことがないという方も養成校に沢山入学されます。
講義の中で一から指導してもらうのであまり心配することはありません。
養成校での資格取得を目指すならば、まずは自宅に電子ピアノなど「ピアノを弾ける環境」まず作ることをおススメします。
与えられた課題に対して、「ひたすらコツコツ練習」します。
ピアノは継続性が大切です。ピアノが苦手な人は講義時間外での練習時間の確保は必須です。
ピアノ専用の自習室などがある養成校もあるので、自習室などを上手に活用して練習に励みます。
ピアノは学科試験とは別に試験が行われます。
学校にもよりますが、試験には課題曲(みんなが共通で弾く曲)と自由曲の2曲で構成される場合が多いです。それぞれを練習し、一定の成績をおさめましょう。
体育系科目(幼児体育など)
近年、幼児の体つくりのため、外遊びや機械体操など幼児が体を動かす場面は増えています。
幼児に徒競走などを指導する場面がある保育士ですので、体育は必須科目です。
・ 講義には必ず出席し、試験がある場合は、一定の成績を取る。
特に私が苦戦したのは、縄跳びです。前回しで飛ぶ、後ろ回しで飛ぶ、クロスで飛ぶなど縄跳びにはいろいろなバリエーションがあります。講義に出席するだけではなく、少し練習が必要なものもあります。
保育園実習
保育園実習では、実習生という立場で子どもたちに出会います。
しかし、将来の保育士の卵であるので、壁面構成(保育室の空間デザイン)などを任される機会もあると思います。
保育実習の担当園児の年齢が分かった時点で、保育園実習でできような手遊びなどを下調べしておくことをおススメします。
実習先によっては、事前に園の一日の流れや子供たちが毎日歌っている曲の楽譜を渡されるケースもあります。
事前の準備としてしっかり弾けるようになっておきましょう。
実習が始まってからも一日の振り返りを自分の中で必ず行い、次の保育に生かしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
保育士の資格取得ルートは大きく2つでした。
- 養成校で学び、資格を取得する方法
- 独学で計画的に取得する方法
どちらの方法にもメリットデメリットがあります。
ご自身の今の生活と照らし合わせて、どちから選択できるといいですね。
私の保育士資格取得の経験も少しですが書きました。養成校は、卒業までの年数も2~4年で学費もかかるた。大変に思われる方もいるかもしません。
しかし、養成校には、同じ「保育士資格を取得したい!」という学友が沢山います。
講義内での学科や実技で困ったことや悩んだことがあっても、お互いに励ましあいながら目的に共に向かっていけるというのは養成校のメリットであると思います。
今後、待機児童問題の加速に伴い、保育士のニーズはますます広がると予想されます。
これからの日本を支える子もたちの人間としての土台を作る幼少期に関わる保育士の存在は今後、需要が落ちることなく必須です。
ぜひ、保育士を目指される方は、頑張って保育士の資格取得を目指してみてください。
たくさんの子どもたちが心優しいあなたを待っています。