企業で働くママのために、会社内または、会社の側に設置された保育園を企業内保育所と呼びます。
待機児童問題を解消することが期待され、政府も企業内保育所の設置に前向きです。その働きやすい環境から人気が高いです!
そこで今回は企業内保育所の保育士の仕事内容や、待遇、お給料、働くメリット・デメリットについて紹介したいと思います。
企業内保育所で働くために資格は必要なの?
企業側が設置している保育所ということで、実際には外部委託しているところが多いです。そのため「認可外保育所」として運営しているところが多いようです。
認可外でも運営するための助成金を国や各地域の自治体から受けているので安心です。
また、認可外保育所の場合は保育士資格保有者の必要人数が決まっていないので、無資格でも働くことが可能なんです。正規職員の保育士として働く場合は保育士資格が必要ですが、パートや保育補助などで働く場合は資格がなくても働くことができます。
認可外保育所の特徴は、保育士資格を持っていない人、子どもと関わりを持つ仕事がしたい人、これから保育士を目指したい人でも働くことが可能なんです。
また企業が運営している保育所ということで基本的には認可外ですが、近年は認可保育所にする企業も増えてきています。
認可保育所の場合だと、従業員の子ども以外にも、地域の子どもも受け入れることになります。
企業内保育所の仕事内容について
イベントや行事は比較的少ないです。企業内保育所は、基本的に会社のビルのなかや近隣のスペースを利用して設置されているため独立した保育所より小規模です。
またスペースが限られているため、外遊び、運動会や発表会といった大きな行事を行うところは、ほとんどありません。ひな祭りや端午の節句、七夕会、クリスマス会など室内でできるイベントや行事は行うところが多いです。
子どもの人数が少ないため保育士が準備に時間を取られることもあまりないようです。基本的な仕事内容は、従業員の子どもを預かる、お遊戯などをして遊ぶ、お昼ご飯の補助やお昼寝というように通常の保育園の仕事とあまり変わりありません。
それから、病院内や大企業などの企業内保育所で働く場合は夜間保育があります。夜勤手当てがつくので、お給料アップのメリットがありますが、日中のみの勤務を希望する場合は求人の内容に注意しましょう。
夜間保育は日中のような活動は行いません。夕ごはんの補助や夜の寝かしつけなどを行い、保護者の夜勤が終わるまで預ります。
このように、企業内保育士の仕事内容は、通常の保育園と同じように日常生活の保育を行うことです。
企業内保育所で働くメリット
では、企業内保育所で働く場合、どんあメリットがあるのでしょうか?順番に説明したいと思います。
アットホームで働きやすい環境
企業内保育所は基本的に定員が20人前後と少なく小規模なところが多いです。そのため保育所の雰囲気もアットホームで、同僚の保育士ともコミュニケーションが取りやすいので働きやすい環境のところが多いです。
子ども一人ひとりに目が届きやすく、子どもたちの成長にしっかりと向き合うことができます。
大きな行事が少ない
企業内保育所は、会社内のビルの一角に設置されているため園庭がありませんし、施設のスペースも狭いです。そのため運動会や発表会などを行うのが難しいため、大きな行事はほとんどの保育所が行っていません。
また企業内保育士で預かっている子どもたちの保護者は、全員が同じ会社で働いているため、行事を入れたとしても休んで参加することは難しいです。そのため、企業内保育所ではイベントや行事を少なく設定しているところが多いです。
準備に追われて忙しくなったり、持ち帰りで残業をすることもほとんどないので、通常の保育園の保育士に比べると仕事量も少ないため体力的にも楽でしょう。
土日、祝日休み
会社が休みの日は保育所も休みになります。
また企業内保育所を設置している企業は大企業が多いので土日、祝日休みのところが多いです。それからGW、お盆、年末年始などに長期のお休みがあるため、年間トータルで120日以上の休日となることも珍しくありません。
有給休暇が取りやすい
通常の保育園では、長年に渡り培われてきた風習や、保育士不足ということもあり有給休暇が取りにくいというのが現実です。
その点、企業内保育所の場合は、その企業の規定に従って働くため保育士に対しての待遇もしっかりと保証されています。
企業の一従業員として、保育士も有給休暇を取得しやすい環境にあります。
労働管理が整っている
先ほども述べましたが、企業内保育所を設置している企業は大企業が多いため、労働管理はかなりしっかりとしています。
労働基準法に違反しないように厳しく管理されているため残業も少なく、サービス残業をすることもありません。
企業内保育所で働くデメリット
しかし、企業内保育所の仕事には、メリットだけではなく、デメリットももちろんあります。
やりがいが少なく、物足りなさを感じる
通常の保育園から転職してきた保育士の場合は特に物足りなさを感じることがあるでしょう。
行事が少ないため、その準備や終わったときの達成感を経験してきた保育士にしてみたら、やりがいを感じることが少なくなります。
仕事量が多い方?
企業内保育所は認可外が多いため、受け入れる子どもの人数に対しての保育士の人数が決まっていません。
よって、保育士の人数が少ない保育所の場合だと、1人の保育士が対応する子どもの人数が多くなります。
対応する子どもが多くなるぶん、仕事量も増えてしまう方向があるようです。
保育所の設備不足
企業内保育所ということは、そこの会社で働く社員のための福利厚生です。
保育所を優先してつくられているわけではないので、保育スペースや遊具などの設備投資にお金をかけないところが多いようです。あくまでも企業の利益優先なので、コスト削減されるのは仕方ないことなのでしょう。
また、企業の業績が悪くなってしまった場合、保育所自体を閉鎖することもあるそうです。
事業報告の提出がある
企業によっては、社内独自の報告書の提出が必要な場合があるようです。保育士も企業の一従業員として、企業内保育所での事業報告を提出することを求められます。
全ての企業内保育所で義務づけられているというわけではありませんが、求人に記載されていないこともあるため、面接の際に確認しておきましょう。
通常の保育園と、お給料は高いの?
企業内保育士のお給料は高めだと言われていますが実際のところはどうなのでしょうか?情報を調べてみました!
お給料は企業によって異なるようです、保育士の平均月給の21万円前後になる場合もありますし、それより少ないこともあるようです。
また企業の社員と同じ給料設定で、保育士の平均月給21万円以上になることもあります。このように保育所を運営している企業によって、お給料はかなり差があるようです。
例として大手企業の保育士の求人の場合、18万5000円~21万円ぐらいです。さらに24万円~25万円という高給で求人募集している企業もありました。
企業内保育所を設置している企業の特徴は?
企業内保育所を設置している企業の特徴は、女性の従業員が多いということです。化粧品会社の資生堂、また乳飲料宅配事業のヤクルトはCMで企業内保育所を持っていることをアピールしていますよね!
他には、従業員の人数が多い大企業や病院も、企業内保育所を設置しているところがあります。
また工場などの、夜勤がある会社で従業員の人数が多いところでも企業内保育所を設置しています。企業内保育所で預かる子どもの年齢層は、3歳未満児が対象になります。
3歳を過ぎると地域の保育園に通うようになります。保育する子どもが小さいことや、行事も少ないため、企業内保育所は小規模での運営が行われているところが多いです。
まとめ
今回は企業内保育所での働き方や、仕事内容、メリット・デメリットなどについて解説しました。企業内保育所は、労働時間も限られていること、また残業も少ないというメリットがあります。
さらに土日や祝日が休みの場合が多いです!子育て中の人でも働きやすい環境だと思います。
また保育スペースも小規模で、保育する子どもの人数も少ないため、体力的に自信がない人にも向いているでしょう。
そして、通常の保育園のように保護者と密にコミュニケーションを取ることも少ないので、保護者への対応が苦手な人にとっては働きやすい環境です。
企業によって採用条件や待遇が異なるため、求人をしっかりと調べて自分のライフスタイルに合う企業内保育所を探してくださいね。