病院内で働く保育士「病棟保育士、医療保育士」ですが、じわじわと人気が高まっているようです!
今はまだ勤務する保育士の数も少ないですが、病棟保育士、医療保育士の需要は今後も増えていくと言われています。
そこで今回は、病院内(医療機関)で働く「病棟保育士、医療保育士」になるには?特別な資格が必要なの?
気になる仕事内容や、給料について詳しく解説したいと思います。
病棟保育士、医療保育士とは?違いはあるの?
病棟保育士、医療保育士とは医療機関で働く保育士のことを言います。
勤務する病院内に入院している子どもたちの保育を行います。
入院中の子どもたちは心身ともにデリケートになっています、それぞれの症状に合わせた遊びやコミュニケーションを通して、子どもたちが楽しく過ごせる環境を整えて、子どもたちのストレスを軽減できるように心のケアも行います。
病棟保育士と医療保育士の仕事内容に大きく違いはありませんが、どちらかと言えば、医療保育士のほうが、看護など医療の部分に関わる仕事が多くなるようです。
病棟保育士、医療保育士になるには資格がいる?
医療現場で働く保育士だからといって特別な、資格は必要ありません。
基本的に「保育士資格」があれば働くことは可能です。けれども新卒で病棟保育士、医療保育士になるのは難しいでしょう。
病院での保育士としての仕事内容は主に、病気の子どもたちの保育をすることになるので、医療に関する専門性が必要とされます。
また、医師や看護師、保育を行う子どもたちの保護者などとも関わることが多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。
病棟保育士、医療保育士になるためには、看護や医療の知識を習得し、保育士としてある程度のキャリアを積んでからなるのが望ましいでしょう。
医療保育専門士という資格認定制度でスキルアップ
日本医療保育学会は病棟保育士、医療保育士、また病児保育を行う保育士の専門的な研修制度を確立するために、「医療保育士専門士」の資格制度を2007年から実践しています。
日本医療保育学会の会員であること、医療機関で1年以上保育士として勤務した経験があること、その他にも研修や面接試験などを経て資格の認定がされます。
民間の資格ですが、年間に10~30人ほどしか認定されないそうで、かなり希少な資格です!
転職する際には有利になる資格なので、病棟保育士、医療保育士としてスキルアップできます。
求人はどうやって探すの?
確かに人気もあり、ニーズも高まりつつある病棟保育士、医療保育士ですが、実際のところ…、病棟保育士、医療保育士を置いている医療機関はまだ多くありません。
また、配置する保育士の人数も保育園に比べると少人数のため、なかなか募集がありません。
病棟保育士、医療保育士の求人を探すポイントとして、ハローワークで探すのもおすすめですが、そもそも求人が少ない可能性があります。
ネットの求人サイトで病棟保育士、医療保育士のキーワードで検索すると探しやすいでしょう。
また保育士専門の転職サイトに登録して、専門のコンサルタントと相談しながら探せば、職場環境や待遇面も希望の医療機関を見つけらる可能性が高いでしょう。
また、医療機関のHPを探すと募集している場合もあるようなので、直接医療機関に問い合わせてみるのも良いでしょう。
先ほども述べましたが、新卒での採用はほとんどありません。
求人自体がとても少ないということも理由の一つですが、病棟保育士、医療保育士は入院している子どもたちの相手をします。
保育中に緊急を要する場合も多々あります、そのような事態にも落ち着いて対処できる経験豊富な保育士を、病院側も求めています。
新卒で保育士になったけど将来的には、病棟保育士、医療保育士を目指したいという人は、まずは保育園勤務の保育士として数年間は保育の経験を積むこと、また保育園ではいろいろな保護者と関わるので、コミュニケーション能力も身につけることができますよ。
病院保育士、医療保育士の仕事内容について
それでは病棟保保育士、医療保育士の、具体的な仕事内容について見ていきましょう。
【例】病棟保育士、医療保育士の1日の仕事の流れ
09:00 子どもの症状、その日の治療予定などについての申し送り
09:30 各病室を巡回
10:00 病院内の保育室での集団保育
12:00 昼食の介助
13:00 各病室で(症状の重い子など)個別で対応
15:00 おやつの介助
16:00 病棟の看護師や医師との情報交換
17:00 病棟訪問
18:00 勤務終了
保育室やプレイルームでの集団保育では一緒に遊ぶことがメインです。
子どもの病状に合わせて、絵本の読み聞かせや歌を歌ったり、リズムに合わせて踊ったり、軽く体を動かす運動なども行います。
小学生以上の子どもには、学習支援も行います、一般的な保育園とは違い幅広い年齢の子どもたちと関わることができるのは病棟保育士、医療保育士のメリットともいえるでしょう。
また、家族など付き添いのない子ども、病状の重い子どもには、担当の看護士と連携を取りながら食事や着替え、トイレ、睡眠など日常生活の介助も行います。
入院中の、子どもたちの保護者や家族に対して1日の子どもの様子を報告したり、保護者や家族からの悩みを聞いて不安感を和らげてあげたり、相談にものります。
それから、保育する子どもたちは病名や症状も異なりますから、症状に合わせた保育が必要になります。
そのため医師や看護師との連携はとても重要です。
担当医師や担当看護師に、保育中の子どもの様子を伝えること、情報を共有するためにカンファレンスにも参加します。
病棟保育士、医療保育士は医療行為には関わりませんが、子ども一人ひとりの病状に応じて対応すること、またカルテから情報を得る必要があるため、医療の知識が必要です。
お給料はどれくらいなの?
病棟保育士、医療保育士のお給料について気になりますよね!
病棟保育士、医療保育士は通常の保育園勤務の保育士よりも、比較的お給料が高いと言われているようです。
お給料について調べてみましたが、保育園勤務の保育士と大きな変わりはないようで月給で17万円~21万円前後、パート時給では1200円前後というのが一般的のようです。
また月給22~30万円という情報もありました。
運営している医療法人によって、お給料には大きく差があるようですね。
また、保育士としての経験やスキルもお給料には大きく関わってくるようです。
賞与や有給などの待遇面に関しては、保育園勤務の保育士より手厚いです。
年収では350万円〜500万円くらいと病院によってお給料の差があるので職場選びは慎重に行うことが大事だと思います。
まとめ
今回は、保育士の職場の中でも人気が高くて、お給料も高いと話題の病棟保育士、医療保育士について紹介しました。
病棟保育士、医療保育士になるために特別な資格は必要ないということがわかりましたね!
けれども、医療機関での勤務となるため医療に関する知識はもちろん、入院している子どもたち、家族、病院の医師や看護師スタッフなどとのコミュニケーションが不可欠です。
保育士としての経験やスキル、高いコミュニケーション能力も求められます。
また病院によってお給料の差が大きいのも特徴です、転職活動をする際には慎重に病院を選び、行動するようにしましょう。
病棟保育士、医療保育士の仕事はお給料以外にもメリットが多いのが魅力ですよね!
残業がなく、毎日決まったスケジュールで働けるのはプライベートの時間を確保しやすいです。
また、いろいろな経験を積めることからスキルアップにも繋がり、やりがいのある仕事だと思います。